一定期間更新がないため広告を表示しています


俺の相撲好きは、
幼少期に同居していた祖父の影響だと思う。


子供心にも
なんて強いんだ!
強すぎる!!


思わせたのが〜
先日亡くなられた
北の湖である。


石原裕次郎の墓があることでも知られる
横浜の総持寺には、
北の湖をモデルとして作られた仁王像がある。



別名
「金剛力士像」とも呼ばれるが、
もともとは外敵から仏像を守る目的で作られたもの〜


当時、
大横綱と謳われた北の湖が
そのモデルだったというのは
至極当然の成り行きと言えた?!


ところが、
この仁王像は
北の湖が横綱に昇進するずーっと以前

北の湖が新弟子間もない頃の姿だったのです!!





仁王像の制作を依頼され
モデルとなる力士を探していた
彫塑家(阿部正基)に見出され
北の湖をモデルとして
作られたというから驚きだ!




モデルになりそうな力士を探すために訪れた稽古場で〜

偶然見染めたのが、
当時15歳だった北の湖だったのである。





稽古に臨む気迫はもちろん、
顔といい、
体つきといい


力士の見本のような北の湖少年は、
仁王像のイメージにぴったりだったという!!






後年、
その少年が、
大関
横綱

に昇進したことを聞かされ〜
阿部正基氏は驚きの声をあげた。




日の出の勢いで躍進を続ける北の湖と
あのときの少年力士が
同一人物だとは知らなかったからだ!



15歳ながらキラリと光る輝きを見せた北の湖と、
その輝きを見逃さなかった芸術家の眼力。



誰も予想しえなかった少年の未来は、
仁王像の完成により具現化されていたと言えるだろう。





何かを創り出そうと
探し求め
思案し続ける
才有る人間には〜
未来が・・・
努力の先にあるモノが見えるのだろうか?





木の幹から仁王像を彫出せる。
大理石から神々を彫り出せる。




芸術家のみならず
様々な分野で、
未来が見えるのではなかろうか?



思わせる偉人達が存在した。






漱石の「夢十夜」〜第六夜〜
での、
運慶が護国寺の山門で仁王像を彫っている場面〜



無造作に彫っている様だが、


『埋まっている眉や鼻を、鑿と槌の力で
彫り出すだけだ!』


土の中にある石を【掘り出す】ようなものだから〜
間違うはずがない・・・

とお喋りする若者。







しかし、
自宅にあった薪を漱石が
片っ端から彫ってみても〜
いずれにも
仁王像は埋まってはいなかった・・・







量子化学がご専門(あの当時である!)
で、
ノーベル化学賞を受賞された
福井謙一先生は、
中学時代から漱石の愛読者です。




「研究は運慶の仁王の如く、
常に無理なく自然でありたい」




と研究と向き合う姿勢を
語っておられます。

このお言葉は、
凡人の私達にも通底する至言であります。







現在の研究者も〜
モチロン、
皆立派な方ばかりかと思いますし、

比較する対象の時代を明確にするのは
難しいですが〜



『インターネットの無かった時代』


の研究者は、
《現代の運慶》
だったのかも知れません。






個人的にも、
目の前の木とだけ向き合い
周囲を意に解せず仕事したいものです。






fin




関連する記事
トラックバック
この記事のトラックバックURL